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きのうみたゆめ。
きのう見た夢。


(実際には一昨日見た夢…かな?)

なんだか衝撃的な夢だったのでカタチに残したくて

書きます(^^)そしてちょっと脚色も★

****************************************************************

「僕の名前」

荒野に住む一人の悪魔が今日も山の上にある

たまり場へと出かける。

黒い羽根を羽ばたかせながら。

山の頂上にはボードみたいなものが置いてあって、

彼の今までの経歴みたいなものが記してある。

彼はそれを毎日見に来るのが日課となっていた。



そこに書きしるされたのは、

彼が今までやってきた、数々の愚行、

残酷な事件、嘘の数々、そして、

趣味の酒やタバコ、友人関係、恋愛歴など様々だ。



彼がこうして毎日のようにこの場所に訪れるのには

ひとつ、理由があった。

そこに書かれている彼の過去の出来事と同時に

彼はその時々の自分自身の感情や想い出が

自分から剥がれおちるように無くなってゆくのを実感していたからだ。



自分のしてきた事、感じてきた事、

彼の頭から、ココロから殆どが消えてしまっていた。

確か楽しかったはずの事も、幸せだったはずの事も。



そして、今そこに立つ彼と、昔の彼と

大きな違いが有った。





彼は昔、「人の痛み」や「人の暖かさ」というものを

殆ど感じてこなかった。



誰かが血を流しても、涙を流しても、心が抉れてしまう位に傷をつけたとしても、

彼の心には「痛み」がなかった。





ある時、彼は、世界が全く別の顔をしている事に気付いた。

それは些細な事の繰り返しだった。



自分が周りの人と何かを「共有」し合ったり

「分かち合ったり」する事を知らないままでいた事に気付いた。

それは、ほんとに小さな出来事の繰り返しで

最初のうちは何が起きているのかすら気付けずに

違和感を感じながら日々を送った。



何処か、他人とずれている自分。

沢山の笑顔の中にいない自分。

独りで孤独を愛している自分。

言葉を上手く紡ぎ出せない自分。

相手の心をくみ取れない自分。





彼はそれまで、沢山の経験をしてきたのだが

そこにはいつも「自分」しか存在していなかった。





それから、しばらくの日々が過ぎ、彼は自分の体に

変化が起きていることを知った。

翼が開かないのだった。

そう…飛べることが出来ないのだ。

「どうして・・・」

彼は混乱する。



羽根を羽ばたかせて凄いスピードで山までひとっとびだったはずが

今ではそれが出来ない。

それだけではなかった。

彼は、少しずつ、少しずつ、「言葉」を失っていった。

頭の中では声がするのに

外へと言葉が出て行かなくなってしまった。





ある日、彼は手と足を使い自力で山まで登って行った。

そして頂上に有るボードを見つけ

そこにあったものは



彼の昔の写真と今の写真の2枚だった。

彼は複雑な顔をしてその写真を見比べていた。

昔の写真の彼は何処か華やかでキラキラしているように見えた。

そして今の写真は、顔の瞳と眉の間に何処か闇が見え隠れしていた。

彼は混乱する。



今、自分に起きている変化と、

この写真の2枚。

一体これはどうゆう事なのか。





そこへ一人の天使が舞い降りた。

「ねぇ、キミ、キミはさ、もう知ってしまったんだよ」

彼はその天使の言葉の意味が判らなかった。

「え?知ってしまったって…何を?」

天使はすかさず彼に言う。

「痛みさ。」



彼は呆然とした。

痛みとは・・・どうゆう事だ。

いや、どうゆう事だ、ではない。

確かに、そうなのだ。





以前と同じ行動をしていても、彼の心の中には

「痛みを感じる心」が生まれていた。

自分自身の痛み、そして自分が感じる誰かの痛み。





天使は続けた。

「だからキミはもう・・・その翼じゃ飛べないのさ」

天使は少し楽しそうに話していた。

彼は何故そんな言葉を笑顔で話すのか理解に苦しんだ。



「キミはもう、人間になってしまったんだね」

天使は今度は笑わずに、一言一言をゆっくりと発した。



「…人間」

彼は目を見開いた。

天使は真剣な顔で言う。

「そうさ。キミは・・・生まれたんだね。」





しばらく沈黙の時間が過ぎ、

彼はそれがどれだけ自分にとって大きな事なのかを理解した。

そして大粒の涙をボロボロと零した。

「ボクはもう飛べない。言葉も忘れて行ってしまう。

ボクは、ボクはどうしたらいいんだ」

天使は彼を見つめてそっと呟いた。



「生きるんだ。新しい自分として」





すると彼の背中にあった黒い羽根は

みるみるうちに消えてしまった。

「生きるんだ、そして見つめるんだ、今を

これからを」

そう言って、天使は何処かへ消えてしまった。





独り取り残された彼はうな垂れていた。



空はどんよりとしたいつもの曇り空。

今にも雨が降りそうだ。



そして彼はつぶやいた。



「ねぇ、神様…。ボクは何者ですか?」

変わり果てた自分の体をきつく抱きしめながら

空を見て言った。





空は何も返さない。





そして彼は思った。

生まれた時から名前の無い自分。

過去の記憶も殆ど無い自分。

そして変化した心。



彼は自分が何者でも、

何かが欲しかった。





そうそれは、名前。



「ああ・・・、どうか、僕に、名前を…

名前を下さい・・・」



彼は灰色の空に向かって言った。





そうそれは彼が「生まれた日」。



悪魔が人間へと還った日。







やがていつか、彼は自分で名前を見つけ出し

歩いてゆく。



今まで知らなかった気付けなかった沢山の事を

体験しながら、限られた命の中で

彼は生きてゆく。
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【2009/02/24 01:30】 | きのうみたゆめ。 | トラックバック(0)
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亜月

Author:亜月
音楽が好き。音楽が好き。音楽が好き。
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思うがままに、言葉を綴るのも好き。
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